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再現美容師としての覚悟

こんにちは。本部広報のkoziです。

本日は、昨日行われたNPO法人ヘアエピテーゼ協会:東日本支部の定例会のご報告をさせていただきます。



私たちの協会では、各支部の再現美容師たちが定期的に集まって、ミーティングを行っています。

今回の会場は、恵比寿ガーデンプレイス内の会議室。
裏庭のちいさな花壇には桜草が咲き、日だまりの中、早春の訪れを告げていました。

桜草



さて、寒い外とは一転、会議室に入ると熱い議論が始まります。

定例会

どうすればもっと頭にフィットするようにお直しができるか?
患者さんの頭のフォルムに合わせるボリューム調整はどうカットすればいいか?そのためには、ウイッグ自体をどう改良すればいいか?など、ウイッグ本体の議論に始まり、
生活に合わせてどんなスタイルをご提案すればいいか、事前の自髪カットや治療後のくせ毛や白髪の対応はどうすればいいかまで、各自のキャリアや経験を元に、いろいろな改善策が語り合われます。

また、経験者から新人に向け、先輩から引き継いだノウハウや新しい情報を加えての指導も行われます。



なかなか通常では、美容室の垣根を越えたノウハウの共有や、患者さんからの直接の声を元にしたかつらの改良はできません。

いつも熱く語り合うメンバーを目にする度に、「患者さんの為にという同じ志のあるNPOのメンバーだからこそ生まれる絆だな。」とちょっとうれしくなります。


            

そんな中、今回心に残った発言は、東日本支部長の木野さんのお話でした。

「アンジェリーク」という、今では患者さんから絶大なる支持をいただいているサロンのオーナーでもある木野さんですが、ヘアエピテーゼを使った再現美容を始めたばかりの頃は、怖くてヘアエピテーゼにハサミが入れられなかったと話します。

かつらは人間の髪とは違う植え方なので、どんなに経験のある美容師でも、今までのサロンワークと同じ切り方では対応がむずかしいといいます。しかも、ヘアエピテーゼはけして安価なかつらではありません。。。

ある日、カット前のヘアエピテーゼを装着した患者さんを前にしてハサミを入れることを躊躇していた木野さんに、患者さんが声を発しました。

「ここを切ってください。」

木野さんは思い切ってざくっと切りました。

「ここも。」「こっちも。」

患者さんに指示されるままカットを続けた木野さん。

今まで自分の方からヘアスタイルを提案して来たスタイリストとしてのプライドが崩れ、情けなくなった半面、それ以降気持ちが吹っ切れ、思い切って新しいとらえ方でかつらのカットができるようになったといいます。

「患者さんは生きるか死ぬかの気持ちで治療に向かうために、医療用ウイッグを作りにいらっしゃる。
それに対して、自分は逃げてはいけない。髪の部分だけでも心配ないように、守ってさしあげないと。」

そんな、再現美容師としての覚悟ができた瞬間でした。



スタイルがなく、カットしながら作って行くヘアエピテーゼは、その人のスタイルに近いかつらを作ることが可能です。

が、半面、だれにでも簡単にできるわけではありません。

木野さんのように覚悟を決め、患者さんと伴走する意識と熱意が不可欠です。

昨日恵比寿に集まったメンバーも、改めてそのことを胸に、新たな気持ちで新年初の定例会を終了しました。

ロブション

外に出るとパン屋さんのショーウインドーには、バレンタインデーのディスプレイが。

ころんとしたピンクのハートが、あたたかい気持ちにしてくれます。

昨日ふたつ目にみつけた、ちいさな春でした。






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